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コンコードの多用

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コンコードの多用 [2018/08/11 06:16] – [関連を表す文] adminコンコードの多用 [2018/08/11 06:43] (現在) – [関係代名詞] admin
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 +#呼応・コンコードの多用
 +ツワナ語の文では[[呼応・コンコード]]が頻繁に出てきます。次の文を見てみましょう
  
 +- Ntswa *e*, *e* ne *e* *e* loma beke *e e* fetileng = *この*犬は*先週* それを噛んだ。
 +
 +「e」がやたらたくさん出てきますね、これらはNtswaという名詞([[名詞と動詞:名詞クラス|名詞クラス]]9)に反応してつく[[呼応・コンコード]]です。それぞれ次の意味があります。
 +
 +## 指示代名詞
 +最初の「Ntswa **e**」ですが、「それ」「これ」というthisを表す、指示代名詞「e」です。*Ntswa e,*は*この犬*という意味になります。
 +
 +## 呼応・コンコード/分詞
 +次の「**e ne e**」は過去進行形(was doing)を表します。構成としてはbe動詞的な呼応・コンコードの「e」+「ne」+分詞の「e」という構成です。
 +
 +- Ntswa e ne e loma = 犬は噛んだ
 +
 +
 +## 直接目的語としての代名詞
 +次の「**e**」はloma(噛む)という動詞の目的語としての代名詞です。英語では「it」にあたります。ツワナ語では目的語が代名詞になると動詞の前にやってきます。
 +
 +- Ntswa e e loma = 犬はそれを噛む
 +
 +
 +## 関係代名詞
 +最後のbeke **e e** fetilengはbeke(days of week/週)とfetileng(last/この前の)で就職するための関係代名詞です。英語でいうとthatで、*beke e e fetileng *を英語にすると*week that is passing*です。なお、関係代名詞は[[名詞と動詞:名詞クラス|名詞クラス]]ではAdjective Markerと表現することもあります。
 +
 +- beke e e fetileng = 先週(この前*の*週)
 +
 +
 +さぁ!どうでしょう、こんなにも同じ「e」がたくさん登場するのにそれぞれ意味がある!なんてツワナ語は面白いんでしょう。そう思いませんか?ちなみにこの文を読むと「**ンチャーエ, エネエ ローマ ベケーえーフェチレン**」です。
 +
 +
 +このように、名詞について補足を行うような関係代名詞句はツワナ語では呼応・コンコードを並べ動詞が活用し(-ng)で終わります。
  
 <WRAP center round box 90%> <WRAP center round box 90%>
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 </WRAP> </WRAP>
  
-- Ke mpho eo fentseng = It’s a gift that you win (prize)+- Ke mpho **e** **e** fentse**ng** = It’s a gift that you win (prize)これはあなたの賞品だ。 
 + 
 +この文のeは指示代名詞、「これ」にあたり、「oe」はコンコード、fentsengは「勝つ」という動詞fenyaの過去形fentseが活用して-ng型となっています。eからあとはmpho(gift)を装飾する文です。英語で言うところのthat節です。ツワナ語ではコンコードがthatの役割を担っています。 
 + 
 +<WRAP center round tip 90%> 
 +近年はこの名詞の補足説明をするための「指示代名詞」「呼応・コンコード」の組み合わせを「Adjective Marker」としてひとまとめにして説明していることのほうが多いように思います。Adjective Markerも名詞クラスごとに法則があります。詳細は[[名詞と動詞:名詞クラス]]を参照のこと 
 +</WRAP> 
  


コンコードの多用.1533968216.txt.gz · 最終更新: 2018/08/11 06:16 by admin

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